骨粗鬆症治療について

なぜ骨粗鬆症になるのか?Why does osteoporosis occur?

骨は常に、古い骨が吸収され(骨吸収)、新しい骨がつくられています(骨形成)。このサイクルにより、骨を骨折しにくい、強く弾力のあるものにしています。
しかし、この骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、骨を作る量よりも、吸収される量が増えると骨の量が減少してゆき骨がもろくなります。

そのバランスが崩れる要因として下記のようなものが挙げられます。

加齢

年齢とともに骨の再生が減少し、骨密度が低下します。
骨量(骨密度)は20歳前後でピークに達します。40歳代半ばまではほぼ一定です。50歳前後から多くの人では低下していきますが、女性では50歳代で急な低下がみられます。

ただ、若い人でも骨粗鬆症になるリスクがあり、特に極端なダイエットや運動不足、ステロイド剤の服用をしている方は骨粗鬆症になるリスクが高いとされています。

ホルモンの変化

女性は閉経後、エストロゲンの減少により骨密度が減ることがあります。これも骨粗鬆症の一因となります。

生活習慣、栄養素の不足

(喫煙、アルコール・カフェインの多飲、日照不足など)が原因となることから、生活習慣病との関連も重要と考えられています。栄養素としては、カルシウムやビタミンD、ビタミンKなどが不足すると、骨の健康が損なわれます。バランスの取れた食生活が重要です。

当院での骨粗鬆症の検査方法Inspection method

当クリニックでは、全身用X線骨密度測定装置「DEXA法」を採⽤しています。

DEXA(デキサ)法は、精度の高い検査ができる方法で、腰椎、大腿骨の骨量を調べます。(腰椎と大腿骨以外でも検査する機械がありますが、腰椎、大腿骨による検査がの方が精度が高いとされています)

DEXA法は、わずか数分で骨密度が測定でき、患者さんへの負担もほとんどないため気軽に受けられる検査です。

DEXA装置

DEXA装置

当院での骨粗鬆症の治療方法Method of treatment

骨粗鬆症治療には、薬、栄養、生活習慣(食事、運動)が重要になります。

生活習慣(食事、運動など)の改善

食事:カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの摂取をお勧めしています。

カルシウム

乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、魚(サバ、サンマなどの骨付きの魚)、豆腐や納豆などに豊富に含まれています。

ビタミンD

魚(サーモン、マグロ、サバなどの脂質の多い魚)、卵、キノコに豊富に含まれています。また、適度な日光浴もビタミンDの生成を助けます。

ビタミンK

納豆、しそ、抹茶、春菊などに豊富に含まれています。

運動

骨を強くするには、適切な運動が有効です。当院にはリハビリの専門家である理学療法士が多数在籍します。「どんな運動をすればいい?」「どれくらいの負荷の運動をすればいい?」など気になる方には、指導を行うことができます。

薬物療法

当院では、下記のような薬を使用し、それぞれの患者様の状態にあった薬を選択肢、治療を実施します。

薬剤種類 特徴
ビスホストネート 骨吸収を促す細胞を抑える
SERM 60~70代女性に使用することが多い
デノスマブ 破骨細胞を抑制することで骨吸収を抑制する
カルシトニン 骨粗鬆症による骨折の痛みに対して処方
副甲状腺ホルモン 骨形成を促す
カルシウム 骨の原料となる
ビタミンD カルシウムの吸収を促進する
ビタミンK 骨形成を促す
抗スクレロスチン抗体 ロモソズマブ 骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両方を併せ持つ注射薬。月1回、1年間使用

治療は、医師と密接に連携して進めることが重要です。
医師の指導のもと、自分に合った治療プランで、骨の健康をつくっていきましょう。